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  • Yuliya Turpakova

フリーランサー翻訳者を雇う際の心配とその解消方法




翻訳においてフリーランサーを起用することは翻訳料金の安さや個人による柔軟な対応が期待できるという観点から大きなメリットがあります。しかし、特定の組織に所属しない、「フリー」であるという点に関して不安を抱くお客様がいらっしゃることも事実です。 

お客様がフリーランサーの翻訳者に対して抱く主な不安要因として、翻訳品質に関するもの、情報流出に関するもの、契約手続きに関するものが多いと思われます。ここでは、これら三点の不安を解消する方法の一例をご紹介します。

 翻訳の品質に対する不安の解消について

1. 翻訳ターゲット言語と翻訳者の母国語の一致の確認

まず、翻訳するターゲット言語を母国語とする翻訳者を選定するべきです。例えば、文書を日本語からロシア語に訳す場合、翻訳者はロシア、ベラルーシ、ウクライナ出身であり、ロシア語を母語とする者であることが望ましいと言えます。 

 したがって、依頼を検討する翻訳者の出身国と母語の確認は必須です。

2. 翻訳者の日本語レベルの確認

次にターゲット言語を母語とする翻訳者の日本語レベルを確認する必要があります。簡単な翻訳の場合、電話で話しすることで十分だと思われますが、専門的な用語の多い医療、技術、法律文書を翻訳してもらう場合には、事前に、次の二つを確認するとよいでしょう。 

翻訳者が高水準の日本語能力を保持していることを確認するため「日本語能力試験1級合格証明書」の写しの提出を求める。 

該当分野の翻訳サンプルの提示を求める。

❢膨大な翻訳案件を依頼する場合、400文字程度の翻訳テストを受けてもらうことを提案することも有効です。翻訳能力に自信がある翻訳者であれば、これを拒絶しないはずです。ただし、このような翻訳テストは、医療論文、大型プレゼンテーション案件の場合に限ることが一般的です。

情報流出に関する不安の解消について

機密保持契約を締結することで情報流出を防止することが一般的です。 

また、すでに翻訳経験のある翻訳者及び翻訳会社から業務委託を受ける翻訳者は、翻訳をする文書や情報は機密情報であることを前提として、専門家としての正当な注意をもってこれらを管理していることが一般的ですので、経験豊富な翻訳者及び翻訳会社から多数の業務委託を受けている翻訳者をプロフィール等から確認して選定することも有効であると思われます。

翻訳業務委託手続きに関する不安の解消について

翻訳業務委託手続きの一般的な流れは次のとおりです。 

問い合わせ 

お客様よりお問い合わせを受けた際に、翻訳者は、お客様に納期、原稿、翻訳料金等の条件を確認します。 

契約手続き 

翻訳者は案件の詳細を明記した発注書を押印し、お客様に送付いたします。お客様は発注書の内容を確認し、押印した発注書を翻訳者に返送します。 

(本来であれば、「発注書」は、お客様から翻訳者に対して交付するものであり、厳密には、『翻訳者からお客様への「見積書」→お客様から翻訳者への「発注書(注文書)」→翻訳者からお客様への「受注書(注文請書)」 という契約手続きの流れも想定できるところですが、事務手続きの簡略化の観点より、上記の方法を採用することが多いと言えます。』 

この発注書は業務委託契約の成立(翻訳者による翻訳遂行を保証)を立証する法的根拠となるのでご安心ください。このため、葉注書は大切に保管しておいてください。 

翻訳料のお支払 

個人のお客様の場合には、発注時に翻訳料金を支払いいただき、法人お客様の場合には、翻訳成果物が納品された月の月末にお支払いいただく場合が多いです。 

❢ 頻繁に翻訳案件が発生する法人のお客様の場合には、発注書に加え、翻訳委託業務契約と機密保持契約を締結する場合があります。 

最後に一言

 初めて翻訳を依頼する時にはどなたでも不安を持っています。 

日本のお客様は、依頼をする相手が法人であると安心感があるという理由から、翻訳会社を選ぶことが多い傾向にあります。しかし、フリーランサーの翻訳家への依頼について、その選択方法と契約手順がわかれば、フリーランサーの翻訳家を選定することについての不安は軽減すると思われます。 

米国、欧州では、翻訳料金の安さだけではなく、翻訳を行うのは「翻訳者」であるという基本思考に基づき、翻訳に際してフリーランサーを起用するとケースは一般に普及しています。 

翻訳を依頼する相手として翻訳会社を起用するか、フリーランサーを起用するかについては、ケースバイケースで考えるべきであると考えます。 

フリーランサーは組織ではなく、外国文化に精通している「個人」でです。したがって、翻訳業務を契機にフリーランサーとの交流を行うことにより、単なる翻訳の枠を超えて人間関係をも豊かにすることができることが期待できると思います。 



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